血液循環の助っ人
皆さんの体の中を流れる血液を全身に送りだすポンプの役目をしている器官『心臓』。
その心臓から出発した血液が、全身のすみずみまで届けられますが、全身に送られた血液が「どうやって心臓に戻ってくるの?」ということを考えたことってありますか?
① 血液が心臓を出発。
② 最初は太い血管ですが徐々に枝分かれし最終的に毛細血管という細い血管となり全身に血液を届けます。(動脈)
③ 全身に送られた血液が毛細血管を通り、それらが徐々に集まり血液を送る血管が徐々に太くなって心臓へ血液を戻します。(静脈)
④ 血液が心臓に到着。
動脈が網の目のように細くなったあと、静脈となり心臓に血液が戻ってくるのですが、ポンプとしての心臓ってそんなに強力なの?
いえいえ、心臓はそこまでパワフルではありません。
では、全身に送られた血液を重力に逆らって集め、心臓に送り届ける手助けをしているものは何でしょう?
答えは『筋肉』です。
「筋肉って体を動かす時に使うものなんじゃないの?」というのが普通の考え方だと思います。
そこで筋肉の働きを紹介します。
① 骨格の支持。(体を動かしたり、姿勢を保つ働きをしています。)
② 熱を作ります。(寒い時にぶるぶる震えるのは筋肉が動くことで体温を上昇させるためです)
③ 筋ポンプ(筋肉が縮んだり伸びたりを繰り返すことで血管(静脈)に圧力をかけ、血液を心臓に戻す働きをしています)
動脈と静脈の血管の構造にも少しだけ違いがあります。
動脈は心臓がポンプとなり後ろからどんどん血液を送り出してくれるので、ただのパイプのような形状をしています。
静脈の場合、筋肉からの圧力を受けて血液を上に押し上げますが、筋肉が弛んだ時に押し上げた血液が逆戻りしないように、逆戻り防止の『弁』がついています。
写真のように足がむくみ、靴下の跡がついていませんか?
ふくらはぎの筋肉は『第2の心臓』といわれているように、ウォーキング等の運動でむくみを予防することができます。
運動によって古い血液が送り出された後には、温かい酸素と栄養をたっぷり含んだ新鮮な血液が入り、手足の先まで温かく楽になります。
寒いからといって家に閉じこもらず、天気の良い日には思い切って外に飛び出してみるのも心身の健康を保つ秘けつかもしれませんね。