~モイストヒーリング(湿潤治療)~

~モイストヒーリング(湿潤治療)~


従来の治療方法は、ケガややけどを負った創面を消毒し、軟膏を塗りガーゼを当てて乾燥させ、カサブタを作る手法をとっていました。それに対して モイストヒーリング(湿潤治療)は、創面を水道水などで洗浄後、消毒はせず、創面が乾燥しないようキズから滲み出る液で満たし、カサブタを作らずに治療する最先端の治療方法であり、最大の効用は痛みが劇的に減少することです。

 

モイストヒーリングのメリット


痛みのない治療

傷跡の残りにくい治療

治癒期間の短縮

治療費の削減

 

モイストヒーリングの方法


① ワセリン
軽度の損傷、皮膚疾患など幹部に塗布することにより、ワセリンの膜が外気を遮り、湿潤環境を保つ。

② モイストヒーリング用被覆材
湿潤治療のために開発された医療用素材を貼付。
創面を湿潤環境に保ったまま、乾燥させず、余分な滲出液のみを吸収。

③ ラップ
患部を食品用ラップで覆うことで外気を遮断。
ワセリンと併用することが多い。
ただし、浸出液が健康な皮膚面に留まるとかぶれを引き起こすことがあるので注意が必要。

④ 湿潤療法用バンドエイド(キズ絆創膏)類
小さな傷であれば、キズパワーパッドという湿潤療法用の絆創膏が販売されています。

 

モイストヒーリングが有効な症例


すり傷・熱傷・皮膚疾患(とびひ、あせも、アトピー性皮膚炎など)
※以下の損傷は湿潤治療を行っている医療機関にご相談ください。

広範囲な熱傷・擦過傷、深い切り傷、刺し傷、動物による咬傷など

治療中、患部に腫脹・疼痛・発赤・局所熱感が見られるとき

糖尿病などを始めとする、血流障害がみられるとき