頚椎症

頚椎症けいついしょう

 

朝おきたら、首が痛くて回らない。
「そういえば、ここ数年肩や首が凝っている。疲労がたまっているのかなぁ?それともただの寝違え?」
数日しても痛みが消えず、首の動きが悪い。おまけに、片側の指までしびれてきた。
これは、40代以降の女性に多い 頸椎症 という病気の可能性があります。

 


頸椎 は7つの椎骨と呼ばれる骨が連なることにより構成され、各々の骨と骨の間には軟骨でできた 椎間板 というクッションが入っています。
人の頭は約6㎏ありますが、これを支える 頸椎 という首の骨はとても小さく、一般的な女性の筋力は男性の半分位しかありません。その弱い首で、重い頭を数十年間にわたり支えたことによりクッションの 椎間板 がつぶれてしまいます。そのためにる 頸椎 の関節の隙間が狭くなったり、 椎骨 の角が変形し骨が棘のように出てしまい周辺の組織や神経を圧迫し、痛みや痺れの原因となります。 このように加齢が原因で上記のような症状を出現させるものが 頸椎症 です。

単純な寝違えであれば数日で治ってしまいますが、この 頸椎症 の症状は数週間~数カ月続き、一度治まっても頻繁に再発を繰り返すことが多く、放置すると椎間板ヘルニアへと進行して行くこともあるので治療が必要です。

場合により、X線検査やMRI検査が必要となることがありますが、接骨・整骨院では提携医療機関を持っていますので、ご相談いただければ適切に対応いたします。

急性期(発症後1週間前後)には冷湿布等で冷やすこと(入浴はなるべく温めないように)と、患部をなるべく動かさないよう安静に心がけましょう。場合によっては頸椎用カラー等での固定が必要となります。

亜急性期(1週以降)になったら、冷やすことを止め、お風呂や蒸しタオルなどで温め(最近はレンジでチンして簡単にホットパックとして使用できるものもあります)、痛くない範囲でのストレッチも効果的です。また、 頸椎 の牽引という治療や軽いマッサージ、電気や光線治療も有効です。さらに、 亜急性期 以降は、首に関連した肩・背中・胸等の筋肉のトレーニングやそれらの筋肉の治療が大切です。
また、治った後も再発予防のために、日常生活上での姿勢の注意や疲労を蓄積しない努力、自分に合った枕の選択も大切です。