『手根管症候群』とは

手根管症候群しゅこんかんしょうこうぐん』とは

 

手首にある手根管しゅこんかんというトンネルに何らかの原因で圧力がかかり、この中を通る正中神経が圧迫されて手のひら、指にしびれや痛みが現れます。

 

どんな人におこりやすいのでしょうか…

男性1に対し、女性6くらいの割合で女性に多くみられます。

手を使いすぎる人。

例・・1日中のパソコン作業。
育児でおんぶや抱っこを繰り返す。
仕事で手指を使う人(農作業、料理人など)

手首の骨折や糖尿病が原因となることもあります。

 

症状は…

手のひら側で、親指、人差し指、中指、薬指(親指側半分)、親指側半分の手のひらにしびれが現れます。(手の甲はしびれない)

夜間、明け方に症状が強くなることが多い。

進行すると親指の付け根の筋肉が落ちてきて、ものをつかみにくくなったり、ボタンがかけにくくなったりします。

 

判断する目安には…

夜中とくに明け方、手がしびれて目が覚める。そのような時に手を振ると楽になるか。

しびれがある時に小指、薬指(小指側半分)のしびれがあるか。

両手の甲を合わせて指先を下にして1分持続し、しびれがあるか。(右図)(下図)

 

治療法は…

手根管症候群しゅこんかんしょうこうぐんが疑われる場合は、できるだけはやく患部の安静を保ちましょう。

症状が軽度であれば保存療法を行います。手首を固定する装具を仕事中や就寝中に使用し局所を安静に保ちます。
電気治療、ストレッチ、マッサージも有効です。

 

症状が進行している場合は…

連携している医療機関への紹介を行います。
(手術になる場合もありますので早めの対応が肝心です。)