だれでもできる介護

だれでもできる介護


誰もが介護に携わり、あるいは介護される側になる時代の到来は必至です。

そこで今回は、介護する側に負担の少ない介助法を紹介します。
介助の心得として大切なのは「コツ」です。
力任せに行っていたら長続きしませんし体に負担が掛かりすぎてしまいます。

 

A. 寝返り介助 (仰向けから横向きへ)


①介護を受ける人の体を小さくまとめること(接地面積をコンパクトにする)がポイントです。

②声を掛けながら向ける側に顔を向ける。(右なら右、左なら左に向ける)頭を持ち上げられる人には持ち上げてもらうとより容易になる。

③両腕を胸の上で交差させる。若しくは両手を胸の前で握り伸ばしてもらう。

④両膝を曲げてもらう。介護者は被介護者の膝と肩を支えながら、手前に倒すように引くと容易に寝返りでき腰痛予防になる。

※両膝が曲がらない人には①・②の姿勢を取り、脚をクロスさせると良いでしょう。介護者は被介護者の腰と肩を支えながら手前に回転させると容易に寝返りができます。

 

B. 起き上がり介助


被介護者を仰向けから横向きにする。
(接地面積をコンパクトにするため)
足をベッドから床におろす。
首から肩に手入れ、肩と膝を支える。







てこの原理で、お尻を軸にして、本人の頭が弧を描くように、肩と膝を支えて起こす。
浅く座って、しっかり両足を床につき、両手もしっかりついて身体を支える。






 

C. 立ち上がりの介助(椅子から立ちあがる時)


椅子の座面に浅く腰掛けさせ、足を十分に引いてもらう。

介護者は被介護者の前方に向かい合い、脇の下から腰に手を回し、被介護者に両手を介護者の首に回してもらう。

介護者は腰を落としながら、片膝を床につき、被介護者の上体を前方に倒すように誘導し、肩に上体を乗せるようにして腰を引きながら立ち上がる。

 

D. ベッドから車いすへの移乗介助


立位の体制をとり、被介護者がバランスを崩さないよう支えながら、ゆっくり方向転換する。

被介護者に足を少しずつ動かしてもらい、車いすと被介護者の間に隙間が無いよう、安全に座ってもらう体制を整える。






被介護者に車いすのアームレストをつかんでもらい、立位時と同様に前方の姿勢をとりながら車いすに座る。






 

※介護技術には様々の方法があり、古武術を取り入れた介護法などもあります。より合理的な方法があれば、そういった技術も習得し介護に携わった際には役立ていただきたいと思います。