線維性筋痛症(せんいせいきんつうしょう)

線維性筋痛症せんいせいきんつうしょう


ケガや重労働をした覚えがないのに、いつのまにか体中が痛い。
筋肉痛だと思って放置していたら、いつまでたっても痛みがとれない。
病院でX線やMR検査・エコー・血液検査をしても異常が見つからない。
夜は良く眠れず、いつも睡眠不足で食欲もなく『うつ』状態。時には、ナイフで刺されているような激痛があり動けなくなる。

・・・このような症状

線維性筋痛症せんいせいきんつうしょうの可能性あり
病気の原因は完全に解明されていませんが脳の痛みを感じる機構に異常が発生し、過剰に痛みを増幅してしまうという説が有力

 

◎なぜ脳の機構に異常が発症してしまうの?


精神的なストレスは脳で感じるので、それが大きいと発病のきっかけになります。まじめで几帳面な性格は、役割意識(自分がやらなければ)が強いため無理をしてストレスが大きくなります。
長時間、高い湿度や低温の環境にいることもストレスの原因になります。
過労や反復的なケガも肉体的精神的ストレスとなり発病を誘発することがあります。

線維性筋痛症せんいせいきんつうしょう は確定診断が難しい病気です。『うつ』の症状が出るのでうつ病(不定愁訴の痛みが出ることがある)と診断されたり、中年以上の女性に多いため加齢によるものと診断されたりすることもあります。

 

◎簡易的な線維性筋痛症の診断法

右の図に示した18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所以上に指で押した時の痛みがあり、全身や半身などの広範囲の痛みが3ヶ月以上続いていれば陽性です。

下の図に示した18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所以上に指で押した時の痛みがあり、全身や半身などの広範囲の痛みが3ヶ月以上続いていれば陽性です。

線維性筋痛症せんいせいきんつうしょう は、患者本人にとって地獄の苦しみがあるのに、他人がその辛さを理解しにくく『仮病』『なまけもの』と思われることが多いようです。精神的安定が早期回復につながるので、なによりも 家族の愛情 が大切です。